府中運転免許試験場 普通自動二輪小型AT 一発試験体験記 2014

特別バイクの運転が上手いわけでもなく、運転免許試験の知識に長けてるわけでもなく
道路交通法に詳しいわけでもない、ただのしがない"普免持ち原付乗り"が、
いわゆる一発試験で原付卒業を果たすまでの一部始終を描く


50cc原付の法定速度は言うまでもなく30km/h。
だが実際に大通りを30km/hで走るのは危険である。
細い橋の上とかで後ろから
大型トラックがバンバン追い抜いていくのは生きた心地がしない。
原付でも橋を通らなければ川を渡れんのだ。

「原付の制限速度を緩和すべきだ」
長年そう思ってきた。

だがこの歳になってそれは間違いであるということに気づいた。

原付免許は16歳の高校生が簡単なペーパーテストだけで取れてしまうので
制限を緩和するのは現実には難しい。

原付とは近所をうろうろするための乗り物で、
幹線道路を長距離走るためのものではない。
原付免許とって運転に慣れて、長距離走りたくなったら
原付でスピード違反をするのではなく
小型二輪にステップアップするべきだ。
このように考えを改めたのだ。

大型バイクは興味ない。
だが原付では不便すぎる。
原付の30km/h制限だけ解除したい。
そのための小型AT。

私は普段ほとんど仕事を休まないので有給休暇が余ってしまい
毎年3月〜6月が、期限切れになる有給の消化月間となっている。
何の用事もないのに無意味に平日休んでも仕方ないので、
この期間を利用して教習所に行こうかな、と漠然と考えていた。
それが去年の10月頃。

まだ時間があるのでのんびりと構え
近所の教習所を調べたり、貯金をしたり。

だが、今の貯金のペースで計算すると、
教習所に金を払うとバイクを買うには金が足りない。
小型ATなら教習所へ行かずに試験場で取れないだろうか。

そこで試験場を調べてみる。

現在、鮫洲試験場は工事中で二輪の技能試験はやっていない。
江東試験場にはそもそも試験コースがない。
東京都民が二輪の技能試験を受けるには府中しかないのだ。
府中なんか行ったことがない。

まずは府中へ行く方法から調べることになった。

14/01/18(土) 下見
初めて府中運転免許試験場へ、ルート確認を兼ねて下見に行く。
分かりやすいルートを選んだため遠回りで原付で2時間近くかかった。

当時東八道路は幹線道路と繋がっておらず、
どうしても細い道をジグザクに行く羽目になるので道がわかりにくい。

さてコース開放をしてるはずなのだが、二輪は1人も走ってなかった。
実際にコースを走っている所を見たかったのだが叶わず。
意外とコース開放は空いているということか。
建物も閉まっていて中に入れず。

この日はコースを外から眺めるだけでほとんど収穫がなかった。


14/01/26(日) 再び試験場へ
日曜は免許の更新だけやっているので初めて建物に入れた。

中を探索して窓口の場所等を確認するも
当然、技能試験待合室も技能試験窓口も閉まっている。
試験の予約は機械でやるはずだが機械の場所も確認できず。
あわよくば現在の予約状況を見れないかとも思ってたのだが
そもそも試験の申請をしないと機械の操作もできない事は後で知ることになる。

当たり前だがいつも行ってる江東試験場と構造が大分違うので戸惑う。

二輪コース横の建物に入ると、階段の窓からコースを一望できる。


14/02/10(月) 技能試験申請
忙しい仕事の谷間でなんとか休みが取れたので
前々日の大雪が残る中、試験の申請をするため試験場へ行く。
途中道路上に雪が残ってたら引き返す覚悟だったが
なんとか通れる程度には雪はとけていた。

受付で「二輪の技能試験を受けたい。」と告げ、用紙をもらう。

ここで意外だったのが
「はい試験ですね。ではこの用紙に・・・」
とくると思ってたのだが
「え?試験受けるんですか?」と不思議そうな顔で言われた。
試験場で試験受けたらいかんのかい。
まあ確かに試験場来場者の大多数は更新だろうけど。
試験受ける人少ないのか?

持参した写真を切る器械が見当たらず右往左往する。
階段の所に1つだけあったので写真を切って貼る。
後で見たら入り口横のスピード写真のエリアにいっぱいあった。
用紙に記入して手数料払って視力検査。

ちなみに写真は自分でデジカメで撮って
インクジェットプリンタで光沢紙にモノクロ印刷したものだが
問題なかった。

技能試験窓口へ書類を提出。
気のせいかも知れないが、窓口のおっちゃんが
「試験受けるの?素直に教習所行きゃいいのに」
とでも言いたげな対応だった気がする。
それだけ合格率も低いのだろう。

予約機に免許証を差し込んで試験の予約をする。
最短で2/27(木)だが、その日は仕事が休めないのと
できれば火曜日希望のため3/4(火)に予約。

技能試験待合室は受験者以外立ち入り禁止だが、
扉開けっ放しだし入り口に誰もいないので、事実上出入り自由。
なので中にも入ってみた。
万一咎められても、一応受験者ですよ。今日じゃないだけで。
壁に四輪用のコース図があるが、二輪用はなし。
二輪用の情報は全くなし。

コースには雪が残っていて誰もいなかった。

ほんとは試験のある日に行って試験の見学をしたかったのだが仕事が休めず。


14/02/22(土) コース開放見学
またコース開放の見学に行く。

原付が1人だけ走ってたのでしばらく見学。

右折時に交差点内の▽を踏んでいる。
あれは踏んだらいかんのと違うか。
それ以外は概ね自分が考えているのと同じ走り方をしているように見えた。


14/03/04(火) 技能試験1回目
晴れ。まだちょっと寒い。厚手の上着が必要。

早めに家を出て、1時間前につく。

コースにはもうバイクが待機している。
小型は白のアドレスV125だ。
中型以上のバイクは知識ないのでわからんけど
大型は赤いやつで中型は青いやつ。

ちなみに二輪の免許は原付を除くと
・大型自動二輪車
・普通自動二輪車
・普通自動二輪車(小型限定)
とさらにそれぞれAT限定の、全部で6種類あって
「小型二輪」「中型二輪」という免許は無い。
ここでは便宜上「大型」「中型」「小型」とする。

ついでに言うとちょっと前までは大型二輪がなく
・自動二輪車
・自動二輪車(中型限定)
・自動二輪車(小型限定)
だったので、小型免許で大型に乗っても
条件違反で反則金と点数だけで済んでいたが
今は小型免許で大型に乗ると無免許運転になって大変なことになる。

10分前位に技能試験待合室に入って待つ。
待合室には四輪の受験者も含めて数十人いるが席が埋まるほどではない。
何もかもが初めての体験で緊張する。

二輪の受験者はヘルメットを持っているのですぐわかる。
ヘルメットを持って歩くのはちょっと恥ずかしい。

5分前位になると試験官が入ってきて、まず二輪の受付をする。
受験票と成績表を交換して二輪コースへ降りていく。
二輪試験待合所にて住所名前等を書いて提出。
住所は都道府県から書くように言われる。

待合所内には男女別のトイレもあり、
鍵付のロッカーもあって試験中に私物を入れておけるのを知った。

まずはコースの下見。
初めてコース内に足を踏み入れる。
小型の懸念点はやはり一本橋、短制動、S字の出口の小回り。
そういえば一本橋なんて乗ったことがない。
原付で道路の白線で練習したりはしたが、実物は初めてだ。
ちょっと不安になる。コース開放利用するべきだったか。
MTに乗ったことはないが、MTはニーグリップで安定するという。
ATはアクセル開けたままリアブレーキをかけると、低速でも安定する。
原付で実証済み。
初めに勢いつけて乗り上げて、車体が安定したらリアブレーキで速度調整。
これでいけるはず。
S字やクランクは思っていたより幅が広く、小型なら余裕だろうと感じた。

続いて試験の説明を受けるのだが
もう複数回試験を受けていて説明不要な人は、説明を省いていきなり試験となる。
何人か名前を呼ばれて「説明なしでいけますか?」と聞かれ、拒否もできるようだ。

大型中型の試験が始まる中、それ以外の人は説明を受ける。
説明をするのは小型の試験官。
これが人の良さそうなおっちゃんで、採点が甘いかもと密かに期待。

ここで初めて知ったのが、まず慣らし運転をして戻ってきて
エンジンかけたままで乗った状態から試験スタートということ。
つまり乗るところは採点対象外のようだ。
それ以外はまあ事前に大体知っている事だったので
チラチラと外の試験に目をやりながら聞いていると
大型の人が、波状路で止まってしまい試験中止になっているのが見えた。
落ちる所を見たのも初めての体験。
何度も受けてる人でもやっぱり駄目なんだなあと不安になる。

大型中型小型の3台同時に試験をする。
初めての人は順番はそれぞれの最後になる。
自分は小型の1番最後だった。
人数は覚えていないが、7番目位だったか。

説明も終わっていよいよ試験開始。
自分は大分後なのでとりあえず見学。
待っている間は、見学するもよし、待合所の出入りもトイレも自由。

初めて試験を見学してみて驚いたのが、みんな全然できてないって事。
スタート直後の停止線は右折だから右へ寄せて止めるのに
半数近い人が左もしくは中央に止めている。
初めてじゃないはずなのにこんな初歩的な事ができてないのか。

他にも安全確認全然やってない人、左折時に全く左に寄せてない人。
「こんなにレベルが低いのか」と思わず声に出しそうになった。

小型の最初の人は外国人(国籍は知らんけど)だったが、
まず乗車姿勢が駄目でガニ股でつま先ステップから出てるし
右左折の度に足ついて、一時停止では両足ついて、さらに豪快にコース間違えて
試験官から「コース違いますよー!コースに戻ってー!そこ右折してー!」
という指示も、聞こえてないのか自分が言われてることに気づかないのか
無視して走り続け、即試験中止。
他の受験者からちょっと笑いがこぼれていた。
不合格の時は試験官からのアドバイスがあるのだが
試験官の最初の一言が「足ついちゃ駄目なの!」だって。
そもそもこの外国人は日本語が理解できてるのかも疑問だった。

中型MTの小柄な若い女性が、スタート直後の停止線で停止後
エンストしてそのまま転倒。
試験官にスタート地点まで戻るよう指示されるも、
もう発進すらできず外周にも出ないまま終了。
試験官から「このレベルで受験しても時間とお金の無駄ですよ。」と諭されていた。

小型ATの人、結構いい調子で進んで、こりゃー合格かと思ってたら
短制動に失敗し、もう1度やるよう言われる。
外周回る時に障害物があるのだが、そこでその人
真っ直ぐ前向いたまま合図も出さずにヒョイと障害物をよけてた。
安全確認もれ&合図なし×2でこれだけで30点減点か?
当然2度目の制動の成否に関わらず発着場行き確定。
2度目の制動ができるということはまだ合格ラインを割っていないのだから
ちゃんとやればまだ合格できるのに、バカな奴だ。
制動やり直しで外周回る時も採点対象なのを知らんのか。

まあとにかく想像以上のレベルの低さに混乱する。
3台同時に走っているので全員の走りをくまなく見る事はできないが、
合格者はおろか完走した人もほとんどいない。
1人完走した女性が笑顔で戻って来たので合格だったのかな。

ところで、もし前を走るバイクに追いついてしまったらどうするのだろう
と心配していたのだが、
前のバイクが課題エリアを抜けるまで次のバイクは待機なので、
追いついてしまうことはまず無いようだ。

さてそろそろ自分の番か。
自分の番が近付いたら、プロテクタをつけてヘルメットと手袋して
準備しておかなければならない。
もちろんプロテクタは全人数分あるわけではないので
自分の番が近付くまでは付けられない。
だから自分の順番を覚えておいた方がいい。

例えばAさんが終わったら次Bさんが慣らし運転に出発、
その時に試験官が「次Cさん準備しといてねー。」と言ってくれる場合もあるが
私の時は言ってくれなかった。

何番目かも覚えてないし今何人目かも数えてなかったのに
いきなり名前呼ばれて「慣らし運転行ってきてー。」と言われたので
心の準備ができておらずパニックに陥る。

とりあえずプロテクタだけはつけていたが
思わず素手でバイクに乗ろうとしてしまい慌てて手袋する始末。

ついに生まれて初めて4st125に乗る。
乗る所は採点対象外だが、一応手順通り乗る。
どうせ試験官も前の受験者と話をしていてほとんど見ていない。

ここでこの計画中最大の大誤算が待っていた。
アクセル吹かして発進するも、まあふらつく。
とんでもなくふらつく。
原付でこんなにふらついた事はない。
アクセルワークもいつも乗ってる2st50と全然違う。
原付と同じ感覚でアクセル回すと、体ごと持ってかれ、
慌ててアクセル戻すと物凄いエンブレでつんのめる。
アクセルワークがシビア過ぎる。
ATなのに前後にカッコンカッコン、左右にフラフラ。
まっすぐ走ることすら難しい。
原付とあまり変わらないと聞いていたが、これじゃ話が違う。

うわ、なんだこれ、駄目だこれ、どうすんだどうすんだ
とか言ってるうちに慣らし運転終了。
試験官から「はいそれでは試験スタートです。」とのお言葉。

もう頭真っ白。
完璧に頭に叩き込んでいたイメージトレーニングは完全に白紙。
こんな状態で合格できるわけがない。
試験官に「やっぱり棄権します」と言いそうになった。
でももう行くしかない。

どうにでもなれとスタートするも、直後にふらついて右足つく。
ああもう駄目だ。
停止線だけはバッチリ右に寄せる。
フラフラしながらなんとか一本橋へ。

もう一本橋乗る前にわかった「絶対落ちる」と。
初めに勢いつけて乗り上げて、車体が安定したらリアブレーキで速度調整
そんな作戦は完璧に忘れて、何も考えずに乗り上げて即落ちた。
「半周回って発着点に戻ってねー。」

発着点に戻るまでにいろんなことが頭の中を駆け巡った。
これでは合格はとても無理だ。
もう1回受けるのか。
教習所行くか。
免許自体諦めるか。
別にもう一生原付でいいか。

試験官からのアドバイスは
「落ちる位なら駆け抜けちゃった方が減点で済むから。」という一言だけ。
はい、そんなこたー言われなくてもよくわかっております。
もう上の空。
思わず「はい、すみません。」と謝ってしまった。
試験官に謝ってもしょうがないのだが
これは「こんなレベルで受験して申し訳ない」という気持ちから自然に出た言葉だった。
そう、さっきまで散々バカにしていた「レベルが低い受験者」と自分も同じだったのだ。

まさかこんなことになるとは。
完全に意気消沈。

少しでも気を紛らそうと、帰り支度してる人に「どうでした?」と声かけてしまった。
すると「だめだった、制動で失敗した。」と。
制動まで行きゃ大したもんですよ私なんざ・・・。

コースを出てベンチにへたり込んでしばし考える。

選択肢は3つある。
@もう1回受ける
A教習所へ行く
B免許を諦める

一応予約機で次の予約だけ見てみると、最短で3/20(木)、火曜なら3/25(火)。
3週間後かよ。
1週間後ならともかく今の心境で3週間後の再試験は考えられなかった。
それにもう1回受けてもあれではとても合格するとは思えない。
この時点で@の選択肢は消えた。

しばらくベンチで脱力して遠い目でぼーっと考えた。
もう免許諦めようか。
原付でスピード違反をしないために小型ATを取ろうとした。
また白バイに怯えながら原付でスピード違反をする日々に戻るのか。
それはイヤだ。
一旦帰って教習所調べてみようという結論に達する。
次の予約は入れずに帰宅することにした。

手数料当日払いで予約だけしといて後でキャンセルする手もあったのだが
もうそんな気もなくすほどに心が折れていた。

帰ろうとしてさらに大失態に気がつく。
手袋がないのだ。
二輪試験待合所に置いて来たとしか思えない。
試験のためにわざわざ買った新品の手袋だ。
250円のだけど。
忘れ物するとは、どんだけ動揺してるんだ。
でも取りに戻るのもかっこ悪い。
一本橋落ちたくせに。
もう受験しないんだからいらないか。
とも思ったが、迷った挙句やっぱり戻る事にした。
試験にちょっとだけ未練があったのだ。
試験は終わっていたが、二輪試験待合所に行くとまだ試験官がいた。
「あのー忘れ物ありませんでしたかね。」
「あーこれ、手袋?」と持ってきてくれた。
試験官3人揃って「よく気づいたねー。」と大笑い。
「いやー帰ろうとしたらバイクで来たもんで。」とこっちも必死で照れ笑い。
「どうもすみません。」と今日は謝ってばっかりだ。
試験官達は私が次の予約を入れずに帰ろうとしている事を知る由もない。

最後にこんな赤っ恥の汚点まで残して帰宅の途につく。
こうして私の一発試験挑戦は終わった。

はずだった。


14/03/05(水) 教習所を検討
近場の教習所についていろいろ調べる。

通える範囲内で1番安いのは約65000円+免許交付手数料。
さらに4月から消費税増税だ。
高いけど、これで確実に免許が取れるならと半ば腹を決めかける。

週末になったら問い合わせしてみるか。


14/03/08(土) 料金
数日経ってもう一度冷静によく考えてみた。

計算すると、教習所より試験場で10回目で合格した方がまだ安い。
もし教習所で卒検落ちたら補習で約1万円飛ぶ。
卒検で一本橋落ちる度に+1万。
1万あれば試験場で2回も試験が受けられるじゃないか。

それだけ受ければ試験場で合格できないだろうか。

それに試験場は1回で合格できる可能性もあるが
教習所はどんなに運転が上手くても最低9時間は通わなくてはならない。
それがめんどくさい。

それと1つ大事な事を思い出した。

一本橋落ちて戻る時のコース半周、
実はここ意外とちゃんと走れていたのだ。
合図出して安全確認して進路変更して右折とか、結構できてた。
あの半周の間に、わずかではあるがコツをつかみつつあったのだ。

一本橋落ちたショックで冷静さを欠いていたが、
今考えると、少し練習すればなんとかなるのかも知れない。
スピードを出せば確かに原付とあまり変わらないし、ふらつきも少ない。
問題は低速時のふらつきだ。
慣らし運転を最大限に利用して、低速の練習をすればいい。
また一本橋落ちても、慣らし運転とで最低外周一周半は走れる。

最悪でも受験料4600円を一周半の練習代と考えてみる。
それで9回練習して10回目で合格でも教習所より安いわけだ。

ちょっと教習所への問い合わせは保留した。


14/03/09(日) ふらつきの原因
なぜあんなにふらつくのか。

小型ATは原付とあまり変わらないという話をよく聞くが
私に言わせると「2st50と4st125は全く別の乗り物」である。

原付に長く乗り過ぎたのかも知れない。

いつも原付では楽して背中丸めて乗ってるが、
これだと超低速で小回りするとやっぱりふらつく。
背筋を伸ばして頭を高くすると低速でも安定するのを
原付での経験上なんとなく知っていた、と言うことに気づく。

改めて原付で試してみる。
背筋をうんと伸ばして頭を高く。
すると驚くほど安定する。
さらにアクセル開け+リアブレーキを併用すると、
足つかずに一時停止して左右確認のうえ小回り左折出来るくらい安定した。
しかも目線が高くなって視界が広くなって一石二鳥だ。

これか、これなのか。


14/03/11(火) 再挑戦
もう一度受験することで腹は決まった。
教習所など行ってられるか。
一度折れた心が繋がったのだ。

折れた骨は繋がると前より太くなり、二度と折れることはない。

試験予約のためだけにまた試験場へ行かねばならない。
どうせなら試験を見学したいので火曜がいい。
だがこの日は仕事が休めなかった。

やっぱり予約だけしておけば良かったと死ぬほど後悔した。
来週になれば仕事が一気に暇になるのでいつでも休める。

そういえばあの手袋。
やっぱり取りに戻って良かった。
この手袋で合格してやる。
今すぐにでも受験したい気持ちで一杯だった。


14/03/18(火) 再度試験の予約
やっと仕事が暇になったのでもういつでも休み放題だ。

試験予約のために試験場へ。
ついでに試験を見学する。

予約は最短で4/8(火)。
やっぱり3週間後か。
まあ3月は混むだろうから仕方ない。

手数料は今すぐ払わなくても当日までに払えばよい。
万一キャンセルすることも考えて、払わずにおく。

さて試験を見学するか。
今回は外野からじっくり観察できる。

なぜかコースが綺麗になっていた。
外周だけ舗装し直したようだ。
だいぶビビ割れとか酷かったからな。

大型の最初の人は、1回制動を失敗するも合格してた。
大型は中型免許持ってるんだろうし、やはりある程度できる人が多い。

小型の最初のおばはんは、試験スタート直後まさかの左折。
いきなりコースミスだがしかしそこ間違えるかね。
試験官はまだスタート地点にいてスピーカーが使えないので
大声で「コース違いますよー!」と叫ぶも聞こえず。
結局慣らし運転2周したことになる。2周目は採点対象になるはずだが。
コースミス自体は減点ではないが、
コースミスするようでは他も駄目だろうから合格は難しい。
S字の出口で戻されてた。


14/03/25(火) 試験見学
有給消化でどうせ休まにゃならんので、
試験のある日に休んで見学する。

今日は階段の窓から見学。
コース全体が見渡せる特等席だ。

前回予約を入れていれば、今日試験を受けていたはずだ。
あの受験者の中に自分がいたことになる。
もし受けていたらどうなっていたか。
合格したか、それともまた駄目だったか。


14/03/27(木) コース開放予約
やはり一度コースを走ってみるべきだと思った。
なのでコース開放の予約を入れることにした。
一度は教習所へ行く気になったわけだし
それに比べれば2200円など安いもんだ。

できれば試験直前の4/5(土)が良いが、雨降られたら嫌だし
余裕を持って1つ前の3/29(土)に予約を入れるため電話をすると
朝一の9時の回しか空いていないという。
そりゃ早過ぎる。
朝7時前に家を出なきゃならん。
そんなに混むものなのか?
前に見学した時は1人も利用してない時すらあったのに。

「あのー二輪の方ですけど。」と言うと
「あー二輪ですか、二輪ならどの回も空いてます。」だと。
おいおい、なんで四輪だと決め付けてたんだ。
空き状況言う前に二輪か四輪か聞いてよ。

最終の15時の回でも明るいうちに帰れるので15時にした。


14/03/29(土) コース開放
バイクを自転車置き場に停めて受付に行くと
コース開放の日だけは正面の「立ち入り禁止」と書かれたエリアに停めていいそうな。

バイクのナンバーとかを記入するのでメモしておいた方がいい。
このコース開放利用の書類が警視総監宛になってるのが驚いた。

30分前に集合なのに遅れてくる奴ら多すぎ。
直前に来る奴までいる。

まずコース開放の説明があるのだが、
事故に気をつけてとか非常に簡単のものだった。
説明ってそれだけかよ、と突っ込みたくなる。

二輪は自分含め3人だった。
走るルートでどの免許を取ろうとしているかがわかる。
小型が2人、大型が1人。

コースに監視する人とかはいないようだ。
好き放題自由に走って良い。
結構暴走に近いことをやっても咎められなさそう。

まずはコース通り一周する。

一本橋、ここを絶対通過しなければならない。
まず勢いつけて乗り上げる。
ふらつく!原付でもこんなにふらつくのか。
アクセル開けて加速したら車体が安定したのでリアブレーキで速度調整。
タイマーをチラ見、後半粘る。
7秒台で渡れた。
初めて一本橋クリア。
ちょっと嬉しかった。
少しだけ自信がついた。

そして初めてコースを走る。
踏切とか障害避けはなんでもないし
クランクS字も原付なら余裕過ぎる。

短制動は早めに35km/h出して速度キープ、白パイロンと体が並んだらブレーキ。
余裕で止まれる。

坂道発進は結構な急勾配で、原付では相当アクセル開けないと登れない。

全体的に一般道より狭いので、スピード感が狂う。
1回カーブ曲がりきれずに縁石に突っ込みそうになった。
カーブ手前でしっかり減速しないと駄目だな。
やはり実際に走ってみるとイメージしてたのといろいろ違うのがわかる。

S字の出口の、左右確認をしつつの連続左小回りは乗り慣れた原付でも難しい。
何回かやったが、膨らまずにインベタで完璧に通過できたのは2回くらいだ。
ここはもう減点覚悟でいくことにした。

やはり問題は一本橋だ。
とにかく落ちたら終わりなので、落ちないこと最優先で
ノンブレーキで駆け抜けるつもりで乗り上げ、加速して半分まで行く。
車体が安定したらリアブレーキで調整、後半粘る。
ふらついたら腕力で車体を戻す。
これでも大体7秒はいける。
1回完全ノンブレーキで加速して駆け抜けてみた。
それでも3.0秒、減点10。
3秒上等、4秒で御の字と行くか。
落ちるよりゃマシだ。

一本橋から戻る時、ついでにスラロームをやってみる。
スラロームなんてやったことない。
こんな蛇行運転は公道じゃできないからな。
これが楽しい。
原付なら余裕。
こんなに傾けた事ないぞってくらい車体傾けてブオンブオンって、こりゃ楽しい。

もう1人の小型の人も一本橋が苦手らしく
一本橋ばかり繰り返し練習していて、そして何度も落ちていた。
知らない人と2人して一本橋ばかりやってるとお互い気まずいので
相手が一本橋を離れたら自分が一本橋を繰り返し練習
相手が近付いてきたら自分は一本橋を離れて他へ回る。
というように譲り合いでやった。

結局一本橋は十数回やったが、
落ちたのは最長記録狙って無理に粘った時の1回だけだ。
原付で5秒は余裕過ぎる。
問題はあのふらつく4st125でやれるかどうか。

とにかく今日は収穫が多かった。
やはり1度はコース開放走ってみるべきだと思う。
2200円で1時間走り放題。
結構楽しいし、1時間なんてあっという間だった。

終わって帰る前にのんびりトイレ行ってたら
最終の回だったので係員が施錠始めちゃって閉じ込められそうになった。


14/04/01(火) 試験見学
また試験見学のために試験場へ。

不合格になるポイントがわかってきた。

まず一本橋等の課題で失敗した人はそこで終了。

次にS字に入るまでに既に減点超過してた人はS字の出口で発着場行き。

制動で停止した時も発着場行きになり易い。
S字の出口は大減点ポイントなので、
制動までに超過した人は制動成否に関わらず終了。
制動失敗で超過した人もそこで終了。
制動失敗してもまだ超過してなければ2度目ができる。
1度目の制動で発着場行きの人はどこで超過したかがわかりにくい。

制動をクリアすればほぼ完走で、
ここまでこれた人はその後もちゃんとできるだろうから
完走≒合格の可能性が高い。

すなわち制動クリア≒完走≒合格とも言える。


14/04/08(火) 試験2回目
晴れ。暑いくらいだ。

1時間半も前に着く。

気持ちを落ち着かせるために早く行って待ってた方がいいのともう1つ
予約機が12:00〜13:00の間閉鎖されるので
落ちた時に次の予約がいつになるか調べるためには
12時前についてないといけないからだ。

予約状況を見ると、最短で4/24(木)。
4月になっても空かないのか。
4/29(火)と5/6(火)は祝日なので火曜なら5/13になってしまう。
そんなアホな。
もう木曜にするしかない。

有給休暇の期限が迫っており
合格したとしてもその後に、
取得時講習やら免許証交付やら、バイク買って、登録、自賠責入替と
このへんまでを期限までにやらにゃならんので
逆算すると、このペースでは今日落ちるとあと2回しか受けられない。

前回次の予約を入れずに帰った事を激しく後悔。
特定教習を先に受けるという手もあるのだが
1回目のあの感じでは、結局合格せずに免許を諦めるという結末も
充分ありうるので、それは最終手段にしておく。

手数料を当日払いにしてたので支払いを済ませて試験を待つ。

今回も5分前位に二輪の受付が始まる。
二輪の受付は少し早いようだ。
それでも13時までに入れば遅刻にはならんと思うけど。

さてもう2回目なので緊張は少ない。

ロッカーの鍵がかからずパニクる。
あの鍵は個別の電池式らしく、電池が切れると鍵がかからんそうな。
その時は別のロッカーを使うべし。

試験の説明を受ける。
慣らし運転の時は、制動のパイロンは避けて通れとのこと。
前回そんな説明はなかった。
なので前回は普通にパイロンの間を通過してしまったが別に何も言われなかった。
そもそも慣らし運転は試験官はほとんど見ていない。

前回は順番が最後だったが、今回はなんと2番目。
だがこれは幸いだった。
なぜなら最初からプロテクタつけて準備できるからだ。
最初の人が終わったらすぐ次なので
いちいち順番を数えなくても心の準備をしておける。
トップバッターは緊張するし心の準備をするヒマもないので
2番目はベストかも知れない。

ちなみにこのプロテクタ、
老朽でマジックテープの接着が弱く剥がれやすいので
つけたらもう立って待っていた方がいいと思う。
つけたまま座っていると、
立ち上がった時に膝のプロテクタがずり落ちる。

そして最初の人がスタート。
一本橋落ちたらすぐ自分の番なので心の準備をしておく。
しかしそのまま順調に進み、なんと完走してしまった。
これは合格か?
自分はすぐに慣らし運転に行くので前の人が合格したかは分からない。

前回と違い準備万端のため、冷静に慣らし運転スタート。
とにかく背筋伸ばし作戦、ひたすら背筋ピーンだ。
むむ、これでもふらつく。
やはりだめか?
でも前回よりは全然いい。
背筋伸ばし作戦は有効だ。

なるべく低速で、アクセル開け+リアブレーキで安定することも確認。
アクセルワークも原付のように大雑把に回さずに、ミリ単位の微調整。
だいぶいいぞ。

でもふらつきを完全に解消することはできなかった。
今回も駄目か?ちょっと自信をなくす。
不合格でも落ち込まないように
「今日はただの練習、落ちてもいい、次で合格しよう」と開き直る。

そして試験スタート。
と思いきやここでハプニング。
試験官から「ヘルメットのアゴひもが緩い。」と指摘される。
前回こんなこと言われなかったのに。
アゴひも締め直し。
この試験官ちょっと厳しいぞ。

今度こそ試験スタート。
当然停止線はバッチリ右へ寄せる。
ここまでは完璧。

一本橋。
絶対落ちないこと。
減点上等、ノンブレーキで駆け抜けろ。
ふらついたら力尽くで車体を戻せ。
思いっきり背筋伸ばしてよし行くぞ。
勢い良く乗り上げ。
ふらついた!
加速だ!
真ん中あたりで安定した。
アクセル開けたままリアブレーキ。
あと30cm位の所でタイマーチラ見。
4.6秒。
もういいかとも思ったが、車体が安定していたのでさらにブレーキで粘る。
5秒クリア。
やった!ついに一本橋突破だ。

ここから先は未知の領域。
コース開放の時を思い出せ。
フラフラしながらもなんとか順調に進む。

そしたらなんとS字の出口で前の受験者が止まって試験官と何やら話し込んでいる。
なのでS字の途中で止まって足をついてしまった。
え?これ減点じゃないよね。

そんな事よりこの後また大誤算が待っていた。
短制動だ。
35km/hで突っ込んでブレーキ。
余裕で止まれた。
しかしスピーカーから
「外周回ってもう1度制動やってください。」
ん?何かまずかったか?
おかしい、ちゃんと35km/h出てたはずだ。
事前の調べでは、速度計が狂っているのではなんて情報もあった。
今度はもっと加速して38km/hで突っ込んでやる。
外周の障害避けは前回のあの人のようなヘマはせず合図と安全確認は完璧に。
メーター読みで40km/h近い速度で突っ込み、なんとか停止できた。
そしたら「発着場へ戻ってください。」
やってもうた。
また駄目だった。

だが、今回は気持ちが晴れ晴れとしていた。
なぜなら2度目の制動ができたからだ。
あの時点でまだ合格ラインを割っていなかったということは
制動さえ成功すればほぼ合格だった事になる。
どうせ今日は練習のつもりだったのだから
前回の絶望的不合格に比べれば
次回へ繋がる希望に満ちた不合格で、これは大きな進歩だ。
次合格できる可能性がぐんと上がった。

試験官曰く
「左折大回りが気になる。」
まあある程度は仕方ない。

「加速不足なのでもっとしっかり加速してしっかりブレーキを。」
あれ?これは多分2度目の制動で外周回る時か。
大回りと制動失敗と加速不足ならもう減点超過で2度目の制動はできないはずだ。
そうか、外周の障害避けに気を取られて加速を忘れてた。
前回のあの人の事をバカ呼ばわりできんな。
自分も同じだった。

そして問題の制動は
「2回ともブレーキが早い。」
しまったそっちか。
すっかり忘れてた。
一本橋突破に浮かれて、制動のやり方が完全に頭から抜けてた。
白いパイロンと体が並んだらブレーキだった。
そういえば確かに白いパイロンに前輪がかかった時にブレーキしてた。
やはりちゃんと意識しないとつい早めにブレーキしてしまうのだ。
速度は1度目で35km/hだったそうな。
速度計は合ってたのだ。
そりゃ当たり前か。

でも少しぐらいのふらつきは減点されないのか。
こりゃ次合格できるぞ。
手ごたえをつかんだ。

ありがとうございましたと礼を言って立ち去る。
次への手ごたえをつかんだことで自然と礼を言いたい気分だった。
前回は試験官に謝ってしまったが、
不合格でも礼は言うべきだ。
試験を見てもらって駄目な所を教えてもらったのだから。

府中では試験終了者は流れ解散なので
もたもたしてると次の予約が埋まってしまうので
とっとと次の予約に行く。
そのため他の受験者の走りはあまり見られなかった。

次回4/24(木)。
もう曜日を選んでる余裕はない。

しまった、完走した小型の最初の人が合格したのか聞くのを忘れた。


14/04/15(火) 試験見学
また試験見学のために試験場へ。
休みは基本週一なので、試験前に見学できるのは今日だけだ。

ここまでくるともう他人の走りは参考にならない。
ただの野次馬根性で見学しているだけ。

これまで他の人の走りを見てきて言える事は
受験者のレベルが低すぎる。1回目の自分も含め。

全てカウントしたわけではないが
スタート時の停止線で右に寄らない人が半分以上だったと感じた。
そんな人は合格はまず無理だろう。

合格率が低いわけだ。


14/04/24(木) 試験3回目
晴れ。今日も暑い。

今回も12時前につき、次回の予約状況をチェック。
祝日が多いため最短で5/20(火)。
今日駄目だと次がラストチャンスになってしまう。
後がなくなるのでなんとか今日合格したい。

前回と同じようにやりゃいいんだ、簡単なことだ。

コースに行ってみると、原付講習らしきものをやっていた。
やはり若い人が多い。高校生だろうかね。
実に初々しい。ほとんどの人は初めて原付に乗ったのだろう。
鮫洲で原付免許取った時の事を思い出す。懐かしい。
もう四半世紀も前の話だがな。

いつものように数分前に受付開始、技能試験待合室から二輪コースへ。
もう3回目だ慣れたもんだ。

ここでまた想定外のハプニングが。
二輪コースの右側の歩道を通らずに
真っ直ぐコース内を渡ってぞろぞろと二輪待合所へ行く受験者達。
こんなこと初めてだ。
そこ通っていいのか?
なんか怒られそうだったので彼らにはついていかず歩道を通った。
そしたら案の定試験官から「歩道通ってー。」と怒られてた。
まあ試験の採点に影響あるわけではないが怒られなくて良かった。

持ち物はヘルメットと手袋、ボールペン、受験票だけであとはバイクに置いてきた。
もうロッカーは不使用。

とっとと成績表に名前等書いて提出。
順番はまた2番目だった。
前回と同じ要領で準備できるのでいいぞ。

ここで気がついたのだが、この試験の順番は、初めての人は最後として
それ以外は成績表を提出した順番なのではと思った。
だから早く受けたい人は早く書いてすぐに出せば先になるし
後の方がいい人は遅く出せば後になるのではないか。
2回目以降の人は順番の調節が可能かも知れないので誰か試してみて。

いつものように大型中型を先にやる。
小型の試験官は試験の説明をする。

小型の試験官は口調がややきつめで、採点が厳しそうに感じた。
いやもちろん口調と採点は別なのはわかってはいるが。

今日は大型ATの人がいた。
大型AT、中型AT、小型MTは受験者が少ないので、
それぞれの他のミッションの試験が終わってから
試験官がバイクの交換をしに行くので
順番が最後になる事が多いようだ。

あとは前回と同じ。
すぐにプロテクタつけてヘルメットを手に持って体と心の準備OK。
小型の最初の人は「○○さん準備いいですかー。」と試験官から催促されていた。
これでは慌ててしまう。
やはり2番目がベストだな。

で、その最初の人は、S字の出口で安全確認全然してない。
こりゃ制動で発着場行きだな、と思ってたらその通りになった。

さあ自分の番です。

慣らし運転に行こうとしたら
バイクがセンタースタンドで停まってた。前の人が間違えてる。
サイドスタンドで停めるルールだろ。
前回同様背筋伸ばし、アクセル開け+リアブレーキ、アクセルミリ単位調整。
まだふらつくが、確実に前回よりも上達している。
順番が早いのでギャラリーも多いが
「見てろ合格の走りを見せてやる」という位に気持ちは落ち着いていた。
一本橋さえ落ちなければ合格なんだ。

緊張は誰だってする。
ギャラリーの目なんか気にならなくなるほどに
集中力を緊張より上回らせることが合格への近道だ。

試験スタート。
停止線右に寄せて停止。
ここはいつも完璧です。

一本橋。
勢い良く乗り上げて、ちょっとふらついたが腕力で車体を戻す。
5秒クリア。
よし、あとは普通にやるだけで合格だ。

ぶんぶん首振って安全確認。
信号の直線も思い切ってアクセル開けて加速し、
しっかり減速して安全に停止。
いわゆるメリハリ走行ってやつだ。

S字の出口の小回り、ちょっと膨らんだかも。
まあここの減点はいい。

いよいよ短制動。
直線に入ったらすぐ35km/hキープ。
白いパイロンと体が並んだらブレーキ!
余裕で止まれた。
スピーカーからは何もなし。
やった!もういただきだ、合格だ。

落ち着け、安全確認して再発進。
バッケンレコード(最長不倒距離)更新。

坂道発進は凄い急勾配だが、原付よりパワーがあるので余裕だ。
坂道を下りて外周へ出る所は一時停止ではないが、
ちょうど左から別のバイクが来てたので無意識に停止してしまった。
左から来たバイクはそのまま信号の方へ左折するのでこっちへは来ないわけだが
後から思えばあれは停止して正解だったはず。
試験官へも好印象だったと思う。
だからといって加点されるわけじゃーないけどね。

あとは長い直線はアクセル開けて加速。
右折の進路変更は交差点過ぎてから。
交差点の▽踏まない。
これいったんちゃう。
合格でしょ。

一度目の試験で発着場へ戻る時、
「もう免許諦めよう」とすら思いながら通ったこの道。
全く違う心境で同じ道を通る。
実に感慨深い。

ところで実は意外に不確定な不安要素が「信号」だ。
微妙なタイミングで黄色になってしまった時、止まるべきか行くべきか
迷った挙句やっぱり止まろう!なんつって急ブレーキで停止線越えたらアウトだ。
府中では小型は信号を3回通過するが、今回は3回とも赤だったので
ゆっくり止まって冷静に対処できたのもなにげに幸いした。

初めて完走。
府中では乗るところは採点されないはずだが、降りるところは採点されそうなので
ちゃんと安全確認、降りる、サイドスタンド、ハンドルを左に切る、
安全確認、バイクから離れる。

合格を確信しつつ試験官のもとへ行くと、試験官がいない。
あっちの方でなにやらごそごそやっている。

待っていると戻って来て「合格予定です。」
「ありがとうございます。」思わず出た言葉。
合格の書類の用意をしていたようだ。

合格「予定」なのは、書類に虚偽の申告があったり
重大な交通違反をしてたりすると
合格が取り消しになることもあるとかないとか。

住所名前など質疑応答の後、簡単に偽造できそうな合格の紙切れを貰う。

正直嬉しいです。
いや嬉しいというよりもう試験受けなくていいんだという安堵。
肩の荷がおりるとはこういうことだ。
いろいろ辛い思いもしたこのコースともお別れだとちょっと寂しくもあり。
なんとも言えない気持ちだ。

駄目だったところは何も言われなかった。
聞くのも忘れた。
減点なしだったってことだろうか。
それならそれで言って欲しいぞ。

他の受験者から「合格したんですか?」とかは言われなかった。
みんな自分のことで精一杯か。
合格者に対する嫉妬もあってそれどころじゃない。
気持ちはよく分かる。

そのままゆっくり試験を見学していたかったが
この後取得時講習の予約とかいろいろあるので早々に引き上げ。

「合格の紙切れ」を窓口に提出する時のこの爽快な気持ちたるや
とても言葉では言い表せない。

隣では不合格者達が次の予約を入れている中で1人
「合格しました。」と紙切れを提出するのは最高の気分だ。
こないだまで自分もあっち側の人間だったのだから。
窓口のおっちゃんも「おめでとう」と言ってくれた。

しかしややこしいのがここからで、
取得時講習の予約をしなきゃならん。

教習所一覧を受け取り、片っ端から電話して予約を取る。
窓口のおっちゃんまで「片っ端から電話して・・・」という言い方をする。
予約といっても仮予約で、
仮予約した教習所名を窓口で告げ、指定番号をもらい
再び教習所へ電話してその番号を告げ、正式予約となる。
なんという二度手間。
オマケに講習費用は今ここで払わにゃならん。
当日教習所で直接払うようにすればいいのに。
このわけのわからんシステムは昔から改善されていないようだ。

自宅の最寄の教習所へ電話すると、最短で5/15(木)とのこと。
3週間待ちはザラとは聞いていたがほんとに3週間後とは。
別に急いでないし、有給期限にも余裕があるし
何箇所も電話するのがめんどいのでそこに決めてしまった。

3週間は長いが、今日不合格だった人は
次の試験がさらに先の5/20(火)なわけで。
今日合格できて良かった。

3週間ゆっくり余韻に浸ることにしますか。


14/04/25(金) 自慢
職場では以前より「二輪の免許取りたいなあ」程度にこぼしてはいたが
試験に落ちたらかっこ悪いので、実際に受験する旨は誰にも言ってなかった。

ということでこの日は職場で自慢しまくった。

教習所行ったのなら取れて当たり前で自慢にもならんが、
一発試験合格となると皆一様に驚いてくれた。
試験場で試験受けた人なんて普通周りにいないからな。

尤も小型二輪ATは最も簡単な技能試験だろうけど。
当該車種で練習をせずに合格できる唯一の技能試験と言っていいかも知れない。
それでも試験場で合格したことが凄いのだ。


14/05/15(木) 取得時講習
雨の予報だったので数日前から戦々恐々だったが
当日午前中には止んでくれて助かった。
早く起きて雨雲レーダーとにらめっこしてた。
道中でまた降ってくると嫌なので相当早めに家を出て30分以上早くつく。

教習所なんて車の免許取って以来20数年ぶりだ。
ただの講習で試験ではないので落ちることはないが、ちょっと緊張。

受講生は自分含め小型AT2人だけだった。
聞くと府中で同じ日に合格したらしい。
あの日あの場所にいたのか。
まあ知らない人だしお互い覚えてるわけはない。
小型の4番目だったそうで、私ゃ2番目。
ほんで6回目で合格だったそうで、私ゃ3回目。

最初はシミュレータ。
実車より操作が難しい。
つい「ちゃんと安全確認」してしまうので一度も事故らなかったけど
せっかくシミュレータなのだから、事故った方がいいのかも知れない。
指導員としても事故ってくれないとつまらないだろうね。
事故って「ほらね、こういうことがあるから気をつけないと・・・」
とか言いたいだろう。
ちなみにシミュレータのOSはWindowsXP Embeddedだった。

続いてディスカッション。
危険予測と2人乗りのビデオを見て後は雑談。
この手の映像見てていつも思うのが、免許更新の違反者講習とかもそうだけど、
スタントマンによる事故の演技ではなく
実際の事故の映像見せた方がいいと思う。
これだけドラレコも普及しているのだし。
ドライバー目線の事故映像はハンドルを握る者の心に突き刺さる。
いわゆる「ヒヤリハット」というやつだ。
今は動画投稿サイトとかで見れるけど。

ちなみに私は動画投稿サイトでドラレコ事故映像見るのが大好き。
もちろん興味本位ではなく、運転する自分への戒めとしてだ。

しかしこの危険予測というやつは、
普段原付に乗ってる身からすると「何を今さら」という感じ。
これは二輪に乗ったことが無い人用のカリキュラムだろう。
危険予測や安全確認は
速度が出る以外は原付でも自動二輪でもほとんど変わらんわけで。
ただそういう態度を見せると指導員がイラつくだろうから
おとなしく黙って聞いていた。
まあそれでも速度が出る分事故った時のダメージもでかいし
新免許交付前に今一度再確認ということで
「全く無駄だ」とまでは言わんけど。

それと後から思い出して質問すれば良かったと思ったのが、
「原付でできて自動二輪ではできないこと」は何か。
原付→小型二輪というと原付の制限が解除されることばかりに意識が行くが
原付にしかできないこともある。
例えば二段階右折。
右折レーンが渋滞していたら二段階右折した方が早い場合もあるが
自動二輪で二段階右折したら違反になるはず。
もう一つはバス専用レーン。
第一車線なら原付は通れるが「二輪除く」とかでない限り自動二輪では違反。
あとは埼玉とか行くと進入禁止に「原付除く」という標識があって
原付は一方通行逆走可の所がある。
こういうの、うっかり原付の癖で自動二輪でやらかすとやばい。
他に何かあるかね。聞けばよかった。

実車。
車種は確かリード125。
アドレスV125より重く、サイドスタンドから車体起こすだけでズッシリ。
こんな重いバイクには乗ったことがない。
運転してみると、指導員の後ついてぐるぐるまわるだけだが
これが楽しいこと。
スラロームやりたいとリクエストしたが、二輪の教習で使用中とのことで駄目。
その代わりにとわざと蛇行するようなコースで走ってくれたが
まあ楽しい。
バイク傾けるの楽しい。
思わずニヤけてしまう。
フルフェイスヘルメットで顔が見えないのをいいことに
ニヤニヤしながら走っていた。
しかしわずか50分で終了。あっという間であった。
もっとずっと走っていたかった。
125は試験場で3回乗っただけだから、こんなに長い時間乗ったのも初めて。

やっぱり自分はバイクが好きなんだなと思った。
大型バイク乗る人からみればたかが小型ATでと馬鹿にするかも知れんが
乗るバイクが小型なだけでバイク好きである事は一緒。
言うなれば、
大型バイク乗りが虎なら、私ゃネコか。

今思えば、先に特定教習を受けていれば、
それがいい練習になって1回で合格できたのかも知れない。
でも二輪の特定教習をやっている所はほとんどないのだ。

「今後もし何か免許を取る際には当自動車学校をよろしく。」
とさりげなく営業されたが、
残念ながら今のところ限定解除する気は無いです。

かくしてめでたく終了証ゲット。
あとはこいつを試験場へ持っていくだけだ。


14/05/16(金) バイク物色
まだ免許交付前だが、そろそろバイクを手配しなければならない。

しばらく前から中古バイクサイトを眺めてはいるが、
程度が良くて安いやつは、出てすぐ売れてしまう。
よさげなやつをチェックしといたら翌日には売れてた
ということが既に2回ほどあった。

今日もなんとなく見てみたら、よさげな新着があり。
これはすぐに売れてしまいそう。
明日早速電話だ。


14/05/17(土) バイク購入
朝一で電話して「今から見に行きます。」と。

実物を見てみると、年式にしてはなかなか状態がいい。
値段も手頃。
自分の希望条件を概ね満たしているので、
買わない理由が見つからない。

しかし免許もまだなのにこんなに簡単に決めていいのか
と、しばらく迷っていたら、店員がちょっとイラついたような気がしたので
もう決めてしまった。

手付金払って納車は一週間後。

帰り際、冗談まじりに「実は免許がまだなんですよ。」
と言ったら店員が一瞬固まってた。


14/05/20(火) 併記
免許交付のため試験場へ。
あまり連休にしたくないのと
どうせなら試験を見学しようというわけで今日になる。

なんとなく予約機に免許証を挿してみるが、エラーで操作できない。
もう受験者から除外されているようだ。

終了証を窓口に出し、後は指示されるがまま窓口を回り
1時間ちょっとで免許証ゲット。
交付窓口のおばちゃんも「おめでとう。」と言ってくれた。
更新でなく併記だから。

「普通二輪は小型二輪のAT車に限る」
免許取ろうかなとなんとなく構想を始めてから約7ヶ月。
試験の申請をしてから3ヶ月半。

しかもゴールド免許。実は人生初のゴールド。
これまで数年おきに「軽微な違反」をやっていたためゴールドはなかった。
最後の違反は7年前のテールランプ切れによる整備不良。
テールランプはエンジンかけないと点かないから気づきにくいのだ。

この初ゴールド免許は予測してなかった思わぬサプライズで
ちょっとした自分へのご褒美となった。
せっかく得たこのゴールドはもう死ぬまで維持したい。
安全運転を誓うのであった。

二輪コースでは12:40位に既に試験のようなものをやっていた。
外国人と思しき3名が、1本橋からスタートという変則コースで試験。
外国免許からの切り替えとかか?わからん。
しかし3人とも1本橋脱輪で即終了。

では試験を見学しますか。
既に受験者でない自分は見学というよりただの野次馬。
階段の窓から文字通り「高見の見物」である。

前回不合格だったら今日受験してたはずで、
前回一緒に受けて不合格だった人も今日何人かいるはずだ。
もちろん誰も覚えてないけど。

今日は驚いたことに、
小型ATは、明らかに不合格な人でもほぼ全員完走してた。
短制動で停止位置オーバーした人まで完走。
そんなバカな。
声が聞こえないので合否は不明。
小型は受験者少なかったか?
受験者少ないと不合格でも完走させてもらえるのだろうか。
こんなこともあるのか。
こうなると完走≒合格が成立しない。
制動クリアで合格かと思ったらぬか喜びになる。
受験者にとっては練習になるからありがたいが、
どこで減点超過したかがわかりにくくもある。

逆に大型は人数が多いのか、容赦なく途中で試験中止続出。
短制動前の右折一時停止の所で発着場行きが何人もいた。
恐らくS字出口の大減点ポイントで減点超過したのだろうが
普段ならそれでも制動まではやらせてもらえるはずだ。

華奢な女性が中型ATで一本橋脱輪後豪快に転倒してた。
ふらついて足つくならともかく、
倒れかけたバイクを足で支えられないような人は受験しちゃだめだ。
素直に小型にしとけと。
どうしてもその免許が欲しければ教習所でしっかり練習するべきだ。


14/05/22(木) 上がいた
職場に二輪免許持ってる人はいないと思ってたら
見るからに華奢なおばはんが限定なし普通自動二輪持ってると知りヘコむ。
20代の頃の二輪ブームの時に取ったんだと。
「20代というと30年前ですか。」というギャグを言ってみたらウケた。


14/05/23(金) 廃車と登録と自賠責
原付一種の廃車と原付二種の登録を行う。
自賠責は2年残っているので車両入替で対応。

自賠責の車両入替は平日に保険会社の窓口へ行かねばならず
原付で行くと当然乗って帰れなくなるので自転車で行く。
バイク乗りはどうも「公共交通機関」って奴が苦手でね。

まず役所行って廃車と登録。
役所の人に「免許取りたてなんですよー。」とニヤニヤ。
役所の人も「あーそれで排気量変更ですね。」とニヤニヤ。
そういう人は大勢いるだろう。

その足で保険会社へ。
自転車では大変だ。

無事完了。ピンクナンバーゲット。
手数料は一切無料。
かかった費用は途中で自販機で買った飲料\100だけ。

これで原付とお別れだ。
今後、人に借りるとか故障で修理の代車とかがなければ
もう一生原付には乗らないのかも知れない。
そう考えるとちょっと寂しくもある。
最後にもう一回記念に、二段階右折しときゃ良かったかな。
北区飛鳥山公園の丁字路の二段階右折を一度やってみたかったのだが忘れてた。

そして平日にやらなければならないこともこれで終了。


14/05/27(火) 公道デビュー
連絡の行き違いがあり、納車が今日になる。
ヘルメット持って電車で行く。
駅から30分も歩いた。

買ったのはアドレスV100。
今さら2st。
置き場所とかの関係で小さいのがいいし
V125はメットインスペースが狭いので除外。

バイク屋の人に一発試験で合格したと言ったら結構驚いていた。
「小型ATだし。」とスーパー謙遜をしたが、それでも凄いと驚かれた。
リップサービス(お世辞)かも知れんが。
下手にバイクに長く携わっていると、
限定解除時代の「一発試験は難しい」という固定観念があって
やり方さえわかってしまえば実は難しくはないという事実を意外と知らないのかも。

初めて公道で小型ATに乗る。
もう免許もあるし、ナンバーも自賠責もある。完全合法。当たり前だけど。

まずは裏道をトロトロ。
さすがに最初はちょっと違和感があったが、
感覚としては2st50にかなり近い。
パワーのある原付という感じ。
アクセルは原付みたいに大雑把に回しても平気だし
低速でもふらつかない。
アクセル戻してもエンブレがほとんど効かずに惰性でスイスイと進む。
V125と全然違う。

V125はボディーが小さい割りにエンジンが大きいからバランス悪いのかな。
もし試験車両がV100だったら1回で合格できたのかも知れない。

ということで大通りへ出て60km/h出してみる。
慣れないとちょっと怖い。
今まで原付で60km/h出した事は一度もないとは言いませんがね。

60km/hで他の車の流れに乗って走れるのは非常に快適で気分がいい。
バイクの運転がこんなに楽しいとは。
ちょっと前まで「原付で十分」と思ってた。
正に井の中の蛙。人生損してた気がしてきた。
もっと早く免許とるべきだったよ。

タイムマシンで5年前の自分に「免許取れ」と言ってやりたい。
試験場で試験受ける方法と合格の仕方をレクチャーしてやりたい。

スピード感が慣れないので速度計をチラチラ見ながら
60を超えないように注意。
いきなりスピード違反で捕まったらシャレにならん。

原付が通れない所を走ってみる。
まずは原付いじめで有名な、環八の東武東上線をくぐる地下道。
ここは側道脇の踏切が一方通行のため原付では板橋から練馬へ入る事ができない。
真っ先にここを通ってみたかった。
そのまま練馬春日町トンネルから井荻トンネルへ。
井荻トンネル長ぇーよ。

新大宮バイパスの地下道も通ってみる。
環八の標識は二輪禁止の下に「原付」とあるのに対し、
新大宮バイパスは二輪禁止の下に「自動二輪を除く」とあるので一瞬混乱する。
統一してくれよ。
警視庁と埼玉県警の思想の違いなのかね。
小型二輪もれっきとした自動二輪だよな、とつぶやきながら地下道へ入っていく。

この辺の地下道は仮に原付可だったとしても
原付では怖くてとても通れないな。
昭和通りの秋葉原寄りの地下道は以前は原付可だったが今は不可になってる。
中山道から山手通りへ行く地下道は結構長いのに未だに原付可だ。
どういう基準なのかね。

途中何回か白バイを見かけたが、当然一切お咎めなし。
白バイの前で堂々と60km/hで地下道へ入るのは
長いこと原付に乗ってきた身としてはこれはカルチャーショックだ。
原付に長く乗り過ぎて、自分がピンクナンバーに乗っているというのが
夢を見ているようというかなんとも不思議な感覚だ。
白バイにはナンバープレートは見られているだろうけどね。
ナンバーが白かったら赤色灯回して追っかけてくることだろう。

二段階右折な交差点を普通に小回り右折してみる。
うむ。
もともと二段階右折は個人的にはそんなに苦ではなかったので
まあこれはどうでもいいか。
やはり速度が出せるのと通れなかった所が通れるのが大きい。

よく「二段階右折なんか面倒くさくてやってらんねー」とか言ってるアホ原付乗りがいるが
私にはさっぱり意味がわからん。
速度を出せない原付が大通りを安全に右折するのにとても理にかなった右折方法で
右直分離信号なら所要時間ほとんど変わらないし
むしろ右折レーンが渋滞してたら1回で右折できないかも知れないのに
二段階右折なら確実に1回で右折できるというメリットもある。
二段階右折の何がどう面倒くさいのか誰か教えてくれ。

二段階右折禁止の交差点を右折する時、原付で右に寄るのは非常に怖い。
しかも原付では交差点のあんまり手前から右に寄っておくわけにもいかず
かといって直前で右車線に寄るのも至難の業になる。
自二だと速度が出せるので怖くないし、
かなり手前から予め右車線に寄っておけるのでとても楽だ。

60で走ってても原付の感覚でちょっと気を抜くと55位に落ちてしまう。
そうすると後ろから煽られる。
しっかり加速しないと。
なるほど、試験官の言っていた「出せる所では速度を出すこと」
とはこういうことなのだな。
これができなければ免許は出せない=不合格ってことか。

もう楽しくて1日で100km近く走ってしまった。

さてこれにて全ての任務は完了。
原付卒業を達成いたしました。
おしまい。

14/06/02(月) さらば原付
さてナンバーの付いていない原付をどうするか。
捨てるか。まだ動くしな。
売るにも買取屋じゃ値が付くまい。
緊急時の代車として保持しておくか?
放置しといたらエンジンかからなくなるし
ナンバーないと動かせないから扱いづらい。

実は某所で密かに売りに出していたのだが、見たいという人が現れた。
実物を見て気に入っていただけたようでお買い上げ。
家が近かったのでそのまま押して行って引渡し。
ナンバーのないバイクなんか押していて、もし警察官に見られたら職質ものだ。
書類一式あるから問題ないけど。

売値は、2万吹っかけたかったのだが、もうタイヤつるつるだしマフラーサビサビだし
タイヤはすぐ交換しなきゃならんのでその分引いて1万で売りに出していた。
買主は「1万のバイクなんてもっとボロボロだと思ってた。これで1万は安い。」
と大喜びで買って行きましたとさ。

こんなにすぐ売れるとは思わなかった。
呆気ないお別れだった。
では原付さん、さようなら。


14/06/03(火) 延長戦
なぜか今日も府中にいる。

有給が余ったので、バイクの練習を兼ねてまたここに来てしまった。
もはや野次馬というよりも冷やかしだ。

スピードが出せるのでスイスイと、原付より20分ほど早くついた。
バイクの運転が楽しいのだが、どこかへ行く用事もないので、
原付で何度も通ったここ府中へ、小型ATで来てみたかったというのもある。

本来試験場は免許手続きをする人以外は立入禁止なのだが
まあいつか限定解除するかも知れないから、ということにしておこう。

また12:45くらいに外国人らしき2人が変則コースで試験を受けていた。
一本橋からスタートで、クランク、S字、短制動、坂道で終わり。
1人完走してたが2人とも不合格の模様。

今回は受験者人数を数えてみた。
大型MT11人、中型MT6人、中型AT3人、小型AT4人、小型MT1人。
完走が4人、うち少なくとも2人は合格ぽい。
遠目だと合格したのかどうかはっきりわからんのだ。
女性が2人いたが2人とも不合格。

なんと今日はスタート直後の停止線で左に寄せて停めた人が1人もいなかった。
一体どうしたことか。
中央に停めた人が2人いたけど。

コース間違えた人が3人いた。
踏切と間違えて1つ手前の路地を左折してしまった人も。
緊張してるのだろうな。

制動やり直しの人も多かった。
小型ATで制動やり直しで外周回る時、明らかに加速不足の人がいた。
私と同じミスを。
まあ2回目の制動ができた人は次あたり合格できるだろう。

試験終了直後に原付講習が始まった。


14/06/10(火) 延長戦2
もう完全に蛇足ですが
今日も府中から試験レポートをお送りします。

大型MT9人、中型MT7人、中型AT2人、小型AT5人、小型MT1人。
うち女性3人、完走6人、合格4人。

スタートの停止線左に寄った人は1人もいなかったが
その代わり交差点の▽踏んでる人が多かった。
あれは右折時大回りで減点だと思うのだが。

これまで大型AT中型AT小型MTの合格者は見たことがなかったが、
初めて中型ATの合格者がいた。
特定教習を受けていたようなので
非公認教習所で練習した人だろう。
特定教習の書類を取りに行く時、小走りで嬉しそうにしてたのが印象的だった。
合格おめでとさん。

小型ATで、なんとプロテクタをつけないまま慣らし運転してしまった人がいた。
試験官も気づかずにあやうく試験スタート直前に気づいて指摘。
私も見てて気づかなかった。
初めてなのだろうけど本人も相当パニクっただろうな。
ほんで試験は一本橋乗って即落ちて終了。
まるで1回目の自分を見ているようだった。
しかもこの試験官は私の1回目の試験官と同じ人だと思う。

小型MTの人は完走したが不合格だった模様。
小型MTは総じて下手な人が多く、
今まで一本橋さえ突破したのを見たことがなかった。


14/06/17(火) 最終回
まもなく有給期限となるので見学に来られるのは今日で最後。

大型MT12人、中型MT9人、中型AT1人、小型AT6人、小型MT1人。
うち女性2人、完走7人、合格6人。

小型ATの、初試験と思われる女性が合格していた。
1回で合格は羨ましい。
試験車両であるV125に乗って練習することができれば
1回で合格も夢ではないと思うが、自分にはその機会がなかった。

踏切の警報器が鳴っているのに進入してしまった人がいた。
あの踏切は電車は絶対に来ないが、警報器はたまに鳴るので注意が必要。

合格した今だから言えることだが、試験は別に難しくない。
合格率が低いのは受験者のレベルが低いから。

合格するためは最低限「バイクを操る技術」はもちろん必要だが、
もう一つ必要なのは「知識」。
何をすると減点されるのか、何をすれば減点されないのか
わかってない人が多すぎる。

頭ではわかっていても、現場で緊張やパニックでできない人もいる。
自分がそのパターンだった。

合格率が低いカラクリはもう一つあって
それは合格した人は二度と来ないということ。
不合格者ばかり残って、しかも自分がどこで減点されてるかもわからずに
何度も受けに来るからますます合格率も下がる。

いつだったか、大型MTで見るからに上手くて
簡単に合格して颯爽と立ち去って行った兄ちゃんがいたが
ああいう「デキる」人はもう二度と来ないわけで。

14/08/15(金) おまけ
知人が4st50ccに乗ってたので、ちょっと乗せてもらった。

これがエンジン音やらアクセルワークがアドレスV125にそっくりだ。
パワーのないV125という感じだった。
既にもう2stのV100に乗り慣れて、試験車両の感覚をだいぶ忘れかけていたが
ちょっと思い出した。

やっぱり2stしか乗ったことがなかったのがまずかったか。
4st50で練習をしていれば、V125は違和感なく乗れたのかも知れない。


15/04/09(木) 追記
これまで別館で行われていた免許証発行等が本館へ移動し、別館は閉鎖された模様。
そのため二輪試験コース付近が立ち入り禁止になった。
4月からこうなったのかな。

これでは見学ができん。

しかしなにも立ち入り禁止にすることはないと思うが。
まさか見学をさせないようにするためというわけではないだろうね。
今まで見学自由どころか、ご丁寧にベンチまで並べて
免許証発行待ちの人たちに散々見世物にしといて
今さら見学禁止とはひどい。

これから初めて受験しようとする人にはこのブラックボックス化で
試験の様子が全くわからない状態での受験で、辛くなるな。


18/11/11(日) 更新
免許更新のため久しぶりに府中まで行って来た。

あれからもう4年半も経つのね。
視力検査が危なかった。再検査でなんとか無事更新。もう歳か。

記念すべき裏の「普自二 東京公安」の印が消えてしまった。
当然ゴールド継続中。
思えば若い頃の原付の時の方が無茶な運転をしていた。
今はもうすっかり安全運転。

最初の頃はつい癖で原付みたいに左端ばかり走る事が多かったけど
今はもう右側の車線でも積極的に走っている。
だいぶ運転も上手くなったと思う。
でもけして油断漫然運転などせず
常に試験官に見られているくらいのつもりで運転しております。

だが実を言うと、免許取って3ヶ月位の頃、一度信号無視をしたことがある。
黄色信号で、行けるかと思ったのだが、まだスピードと距離感に慣れておらず
案外信号まで遠かった。停止線の2mくらい手前で赤になってしまい
60km/h出てたので今更止まれずもう行くしかなかった。
これ信号無視だやばいと思いつつバックミラーを見ると、赤色灯が回っていた。
免許取りたてでもう違反とは。一瞬の判断ミスだった。
これでゴールドもパーだ。やっちまった。下手すりゃ初心者講習だ。
と思ったら、その白バイはこっちへ来ず左折して行ってしまった。
信号代わり端だから大目に見てくれたのか、ちゃんと見てなかったのか。
ホッとするも、気がつくと体中が震えていた。
黄色だ行けるか、だめだ赤だもう止まれん行っちゃえ、うわ信号無視だ
白バイは?いた!捕まった!ヤバい!どうしよう!なんてこった!
あ行っちゃった。助かった!良かった。はぁ・・・。
この間数秒。この激しい感情の起伏に体がついて来れなかった。
とにかくあの時見逃してくれた白バイには感謝している。
「次は容赦しないからな」という警告だと思ってる。
おかげ様でもう絶対安全運転ですよ。

  • 内容の無断転載等は禁止しております。

  • メッセージ